Japanese
Title全身性炎症反応症候群とToll-like受容体シグナル-Alert Cell
Subtitle講座
Authors松田直之
Authors(kana)
Organization北海道大学大学院医学研究科侵襲制御医学講座救急医学分野
Journal循環制御
Volume25
Number3
Page276-284
Year/Month2004/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」全身性炎症反応症候群(systemic inflammatory response syndrome:SIRS)は外傷, 手術, 感染症, 膵炎, 熱傷, bacterial translocationなどに合併し, 体温, 心拍数, 呼吸, 白血球数の4項目で診断される1, 2). このような全身性炎症では続発する感染症により炎症が増幅する可能性があり, これを2nd hit(2nd attack)と呼ぶ3〜5). Sepsis(セプシス)は感染症を原因とするSIRSであり, 従来日本で用いられてきた敗血症や菌血症と定義を異にする1). Severe sepsisは主要臓器障害を伴うセプシスと定義されている1, 6). このような病態は炎症性サイトカインの過剰産生に伴う主要臓器や血管の炎症を主体とし, マクロファージや好中球などの血球細胞浸潤で説明されてきた. これらの血球細胞は炎症性サイトカインを放出する能力があり, 血中および組織に浸潤した血球細胞より放出されたサイトカインが主要臓器にアタックをかけると考えられてきた3〜5)(図1). 一方, 主要臓器や血管などの炎症を受ける側に関する研究も散見されるようになり, サイトカインをリガンドとする受容体の解明も進んでいる.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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