Japanese
Title神経インターフェイス技法を用いた心不全治療と術中血圧制御
Subtitle特集 第25回総会パネルディスカッション『生体情報とバイオニック医学』
Authors佐藤隆幸
Authors(kana)
Organization高知大学医学部循環制御学教室
Journal循環制御
Volume25
Number4
Page348-351
Year/Month2004/12
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」循環器疾患では, 心不全や圧反射失調のように制御機構の機能破綻が病態の悪化や予後を規定する因子になることが多い. そこで, 積極的に循環制御機構の機能再建や最適化を図るための新しい治療戦略として, 神経インターフェイス技法を用いたバイオニック療法が提唱されている1). 本研究では迷走神経の電気刺激による心不全治療2)および脊髄交感神経刺激による術中自動血圧制御に関する我々の研究成果について紹介する. 迷走神経刺激による慢性心不全治療 慢性心不全においては, 呼吸性心拍変動の低下や心拍数増加が予後不良因子として知られているが, これらはいずれも心臓迷走神経活動の低下を反映したものである3-7). そこで, 「迷走神経を電気刺激する(Vagal Nerve Electrical Stimulation, VES)神経インターフェイス療法」が生命予後を改善するか否かを心不全モデル動物を用いて実験的に検証した. 左冠状動脈起始部の結紮により, 左室の40-50%が梗塞におちいった慢性心不全ラットの右迷走神経に刺激電極を固定し, 植え込み型電気刺激装置と接続した. 刺激強度は, 心拍数が10-20%低下する程度にした. VES療法は6週間でうち切り, 血行動態心臓リモデリングに与える影響と140日間の長期生存率を観察した.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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