Abstract | 第9回日本心臓血管麻酔学会および第9回国際心臓血管麻酔学会は, 2004年9月9日-12日慶応大学武田純三会長のもと, 東京ホテル日航で開催された. 本大会はいろいろな意味で話題性と特色の多い学会であった. 本学会は, 国際性と継続性を前面に打ち出した学会であるが, 併設された第9回国際心臓血管麻酔学会は米国心臓麻酔学会の協力のもとにプログラムが組まれ, 心臓麻酔にかぎらず米国, ヨーロッパの著名な麻酔科医が一同にかいする文字どおりの国際学会であり, 米国の(CME credit)を取得したことからもこの学会の質の高さが伺われる. わたくしが知る限り, CME credit<米国の生涯医師教育>を取得した国際学会はあまり聞いたことがなく, これをとる過程には5年前より学会企画を用意して, 米国のfacultyと議事録をminuteとして毎回提出するという, 気の遠くなる作業を行っていたと聞いている. したがって, 今回外国からの参加者も多く, 日本の参加者とあわせると予想を上回る約730名で, 海外からの参加者が約4分の1を占め, 盛会裡に終了した. 今回の武田会長のテーマは心臓麻酔の安全性と教育であり, その教育講演やシンポジウムはそれぞれに圧巻であり, 米国だけではなくヨーロッパ, アジアの主要な麻酔科医が集結した学会であった. それぞれの内容を収録する出版を企画中である. 日本心臓血管麻酔学会で継続して行われている経食道心エコーワークショップはさらに進化し, 基礎編と応用編が各2つのセッションで構成され, 欧米の参加者も加わりさらに内容が充実した. |