Japanese
Title重症心不全診断・治療・病理の最前線 編集 北村惣一郎, 宮武邦夫, 由谷親夫 医学書院, 2003年1月15日発行, B5版, 288頁, 定価8,000円
Subtitle新著紹介
Authors高木洋
Authors(kana)
Organization国立循環器病センター研究所循環動態機能部
Journal循環制御
Volume26
Number1
Page81-82
Year/Month2005/3
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract近年の心不全に対する治療法の目覚ましい進歩にも関わらず, 慢性心不全患者の予後は, 依然として不良である. 欧米におけるデータによると, その5年生存率は約50%と悪性腫瘍に匹敵する. 同時に, これら心不全患者の多くは頻繁に入退院を繰り返すため, これに要する医療費は膨大であり社会全体にとっても大きな問題となっている. 一方, 日本人の心不全患者の予後は, 一般にこれに比べてはるかに良好という事実が徐々に明らかとなっているものの, いったん重症化した心不全症例を管理することが極めて難しいという点では欧米人と差はない. つまり, たとえ最先端の治療が選択され, 厳重な管理がなされても, 重症心不全例が心不全の急性増悪を繰り返したり, 予期しない不幸な転帰に遭遇することは, 循環器診療に携わる臨床家がしばしば経験することである. 本書は, 国立循環器病センターに属する各部門の循環器専門医と研究者がそれぞれの専門分野から, 心不全という病態の中でも「重症化した心不全」というテーマに焦点を絞って, その診断治療病理を解説したものである. 周知のように, 同センターは1999年から始まった20例あまりの心臓移植例の約半数を実施している施設であり, 全国各地から末期的な重症心不全症例の紹介を積極的に受け入れ, そのための専門病棟も有している. 本書の特徴は, 同センターで得られたデータを最大限に駆使して, 一般臨床家の日常臨床に役立つ情報を提供するという基本姿勢が強く貫かれていることである.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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