Japanese
Title人工心肺離脱困難時のTEE
Subtitle第26回総会シンポジウム『周術期の安全確保にプラスになる心血管エコー』
Authors金信秀
Authors(kana)
Organization東京大学医学部麻酔科学教室
Journal循環制御
Volume26
Number3
Page202-207
Year/Month2005/9
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract人工心肺離脱時のように, 急激に血行動態が変化する局面は, 診断と治療効果判定を迅速に行えるTEEが, 最もその力を発揮できる場の一つである. Clickらは, 3,245人の成人心臓手術症例(CABG, 弁手術, 大血管, 肥大型心筋症に対する手術を全て含む)において, 人工心肺離脱時に, 6%の症例で新たな所見がTEEによって発見され, そのうち3分の2で手術あるいは血行動態コントロールの方針が変わったという報告をしている1). また, Shapiraらの報告によると, 417人の弁置換術後患者のうち, 47人(11.3%)で人工心肺離脱困難となり, その全てでTEEによる診断が可能であった2). このように, 人工心肺離脱時におけるTEEの有効性は確立しているが, 急性期に実際に活用するためには, 起こりうることを予想し, 必要な像を即時に描出できる能力が特に重要になる. 人工心肺離脱困難の原因様々な要因で人工心肺からの離脱が困難になるが, 麻酔科あるいは人工心肺側で対処しなければならないものと, 外科側で対処しなければならないものとに分けると表1のようになる.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

【全文PDF】