Japanese
Title心原性脳卒中の病態と予防
Subtitle総説
Authors矢野捷介
Authors(kana)
Organization長崎大学大学院医歯薬学総合研究科循環病態制御内科学
Journal循環制御
Volume26
Number3
Page208-215
Year/Month2005/9
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract近年, 我が国における食生活や身体活動などの生活習慣が変化するに伴って, 脳卒中の発症率や死亡率も変わってきた. 図1は, 我が国の死亡統計における年齢調整死亡率の年次推移を示したものである1). 脳血管疾患(脳卒中)は1950年代に死因の第1位になり, 1965年まで増え続けたのち, 1970年をピークとして下降し始めている. その後, 1981年には悪性新生物に, 1985年には心疾患に抜かれて, 最近では第3位になっている. このような状況下で近年脳卒中に対する国民の関心が薄れる傾向がある. しかし, 脳卒中は寝た切りや痴呆などの原因となる重篤な病態であり, その発症によってADLやQOLを著しく損なって, 本人はもとより家族や身内の身体的, 精神的負担も大きく, 医療経済的にみても社会的な大きな問題であることに変わりはない. 脳卒中にはいくつかの病型がある二高血圧性細小動脈病変に起因するいわゆる日本人型の脳卒中として脳出血やラクナ梗塞があり, 欧米人型の脳卒中といわれ, 粥状動脈硬化を基盤として発症してくるアテローム血栓性脳梗塞や心房細動を最も重要な原因として発症してくる心原性脳卒中(脳梗塞)などがある.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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