Abstract | 第43回日本人工臓器学会大会が東京都の都市センターホテルにて東京女子医科大学臨床工学科 峰島三千男先生を大会長に平成17年11月30日より12月2日まで開催された. 本学会大会のテーマは, (人工臓器の新しい学際領域を求めてと)いうものであった. 人工臓器研究の更なる発展のために周辺科学技術を取り込んだ, まったく新しい発想の研究が必要であるということでこのテーマが決められた. 多彩なプログラム構成の中いずれも熱心な議論が展開された. 本年の循環器領域の人工臓器に関する進歩の中でもっとも注目すべき点は日本発の2つの補助人工心臓の臨床応用について大きな進展があったことが挙げられる. 具体的には, サンメディカル社の体内埋め込み型遠心ポンプEVAHEARTが世界に先駆けて本邦において臨床を開始されるに至った点, 一方, 2004年より始まっていたテルモハート社製体内埋め込み型磁気浮上式遠心ポンプ補助人工心臓DuraHeartの欧州における臨床治験が終了した点である. 今年度の学会大会では(人工心臓の現状と近未来)というテーマでワークショップが開催されたが, この中で上記の2つの補助人工心臓についても報告があった. |