Japanese
Title第54回日本心臓病学会
Subtitle関連学会印象記
Authors野々木宏
Authors(kana)
Organization国立循環器病センター心臓血管内科
Journal循環制御
Volume27
Number4
Page376-376
Year/Month2006/12
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract鹿児島市で平成18年9月25日から27日に開催された第54回日本心臓病学会(会長鄭忠和鹿児島大学大学院循環器, 呼吸器, 代謝内科学教授)に参加する機会を得たので報告する. 本学会は春に行われる日本循環器学会総会と2大循環器系学会である. 米国に置けるAHA(米国心臓協会)とACC(米国心臓病学会)の関係に似て, 日本心臓病学会が後者のACCに当たるもので, より臨床的な学会である. 会場は鹿児島市民文化ホールを中心に7カ所に分散していたが, 秋空の快晴で次の会場へ桜島を見ながら歩くのに心地よかった. 惜しむらくは, もう少し会場数が少なければ移動が容易で興味深い演題を時間の遅れなく聴講できたのではないかと思われた. 特徴は, アジア諸国との連帯と外科医との連携, コメディカルとの連携がテーマで, 多くの海外招聘講演や企画があった. 僧帽弁形成術の新しい術式や適応決定に果たす経食道エコーの役割を含め, 内科と外科の協調のもとに行われたライブデモは, 日頃開心術を見る機会がない内科医には非常に参考となったライブデモであったと思われる. 開催に大変なご苦労があったと思われるが, 非常に良い企画であったと思われた. また, DPCを含めた医療経済的な問題, 新臨床研修システムの功罪も取り上げられていたことは印象深い. 大御所のBraunwald教授の特別講演は, 氏がこれまでに来日されたことがほとんどないことから, 参加が危ぶまれていたが, やはりご都合で参加されなかった. しかし, 昨今のインターネット技術の進歩によりボストンから講演が中継され, また氏が引き続くセッションの座長も中継によりなされたことは, 今後の国際学会のあり方を考える上で大変良い経験となったものと思われる. 来日がキャンセルされたことによる大きな収穫物であるといえる.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords