Japanese
Title人工的動脈圧反射:バイオニック装置の臨床応用
Subtitle第27回総会シンポジウム『機械的循環制御』
Authors佐藤隆幸*
Authors(kana)
Organization*高知大学医学部循環制御学
Journal循環制御
Volume28
Number1
Page17-22
Year/Month2007/3
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」最近の老年医学研究により, 加齢に伴う動脈圧反射障害が起立性低血圧を惹き起こし, 廃用症候群(いわゆる寝たきり)の重要な誘因であることが明らかになりつつある. また, 中高年を好発年齢とする進行性の神経変性疾患, 例えば, シャイ ドレーガー症候群, 多系統萎縮症, あるいは, 外傷による高位脊髄損傷などでは, 生命維持に極めて重要な血管運動中枢が侵されたり, 交感神経遠心路障害により, 圧反射機能が廃絶するため, 重度の起立性低血圧や起立性失神を起こすようになる. 多くの場合最終的には, 寝たきり状態となる1〜3). このように起立性低血圧は, 生活の質を著しく低下させる重要な病態であるが, 多くの場合, 根治的治療法はない. これまでに, 薬物療法と心臓ペースメーカによる頻拍ペーシングが試されてきたがいずれも無効であった4, 5). 血管収縮薬やミネラルコルチコイドによる薬物療法の場合, 仮に, 起立時の低血圧を防止することに成功しても, 臥位時の重症高血圧をまねくことがあった. また頻拍ペーシングは, 動脈圧調節の前負荷(中心静脈圧)依存性を増強し, むしろ起立性低血圧を悪化させることがあった.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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