Japanese
Title特集 アミオダロンによる突然死の予防は可能か
Subtitle第16回循環器セラピューティック・フォーラム『心臓突然死防止へのアプローチ』
Authors栗田隆志
Authors(kana)
Organization国立循環器病センター心臓血管内科
Journal循環制御
Volume28
Number2
Page103-107
Year/Month2007/6
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」アミオダロンは数多ある抗不整脈薬の中で, 生命予後改善の効果を持つ数少ない薬剤として使用されてきた. 一方, 最近の研究によると心臓突然死の予防に関しては, その目的(1次予防あるいは2次予防)や基礎心疾患の違いなどに拘らず, 植込み型除細動器(ICD)がアミオダロンなどの抗不整脈薬に比して効果的であると報告されており, 薬物治療の限界が示されている. しかしながら, 抗不整脈薬には発作頻度を減じるという捨てがたい効能があるのも事実である. 本稿では致死的心室性不整脈に対して最も有効な薬物治療と考えられるアミオダロンの効果を1次予防, 2次予防に分けて論じてみたい. 「アミオダロンとICDの2次的予防効果」突然死あるいは不整脈死のリスクが最も高いのはVTやVF, あるいは心停止の既往を有する患者と考えられる. 幸いに初回発作を生き延びた患者が次の発作でも救命される確率は高いとは言えず, 2次的な予防が極めて重要となる. 「A. 各試験で示された2次予防効果」ICDは薬剤と同様にVT/VF患者に対して広く適用が可能な治療法であるため, 薬剤(主にアミオダロン)との優劣を比較するべく, いくつかの無作為割付試験(CASH, CIDS, AVID)が行われた1)〜3).
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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