Japanese
Title総説 日本人におけるワルファリンの抗凝固効果について-序論-
Subtitle
Authors岸田浩
Authors(kana)
Organization日本医科大学内科学
Journal循環制御
Volume28
Number2
Page108-108
Year/Month2007/6
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract従来, 日本人における抗凝固療法は, 出血性合併症の恐れや体格の差から欧米よりも弱いレベルでコントロールされていることが多い. 一方, ワルファリンの使用頻度は低く, 近年, 心房細動に合併する血栓塞栓症の予防にワルファリン療法が推奨されているが, 日本における使用状況は4〜5年前で, 約16%程度であった1). 心源性脳塞栓に対する治療対策の重要性が指摘され, その原因の過半数は非弁膜症性心房細動であり, その予防にはアスピリンよりもワルファリンの有効性が極めて高いことがメタ解析で報告された. したがって, 非弁膜症性心房細動患者における抗凝固療法の選択基準として, リスク評価を行い, 一過性脳虚血発作や脳梗塞の既往, 高血圧や糖尿病の既往, および冠動脈疾患や心不全を合併する心房細動例には抗凝固薬の使用が奨められる2). このようなガイドラインの勧告によって以前よりも本剤の使用頻度は増加している. 最近, ワルファリン継続下でも重篤な出血性合併症を伴わずに抜歯できるため, 本邦の歯科医師より抜歯時に抗凝固薬を中止しないように勧告されている.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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