Japanese
Title-文献紹介- I Remote preconditioning効果の機序には,κ-opioid receptorおよびミトコンドリアpermeability transition pore 開口抑制が重要な役割を果たす
Subtitle
Authors大下修造1, 公文啓二2, 岡田和夫
Authors(kana)
Organization1徳島大学医学部麻酔科, 2姫路聖マリア病院
Journal循環制御
Volume28
Number2
Page148-153
Year/Month2007/6
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract心筋梗塞領域以外の先行虚血で心筋の虚血耐性が生じることが報告されており, この現象はischenlic preconditioning(IPC)とは別にremote preconditioning(RPC)呼とばれている. RPCは腸管, 腎臓および四肢の虚血でも生じる. RPCの機序は現時点では明確ではない. 今回著者らは, より臨床応用が可能と考えられる四肢のRPCの機序について, Opioid receptors, その下流にはミトコンドリアpermeability transition pore(mPTP)に焦点をあててラットを用いて検討した. その結果, RPCはδ-opioid receptors拮抗薬で消失するが, δ-opioid receptors拮抗薬では影響を受けなかった. また, RPCにより内因性のκ-opioid receptor作動物質(dynorphin)の血漿濃度が増加した. さらに, dynorphinの投与によりRPC効果が再現された. 単一心筋での検討では, κ-opioid receptor作動物質によるmPTP開口抑制効果が認められた. 結語として, 四肢のRPCは, κ-oploid receptor-mPTP経路が重要な役割を果たすことが示唆された.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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