Japanese
Title基礎的側面からみた冠動脈スパズムの病態
Subtitle特集 第28回総会シンポジウム『周術期冠動脈スパズム』
Authors上村裕一
Authors(kana)
Organization鹿児島大学大学院医歯学総合研究科先進治療科学専攻生体機能制御学講座侵襲制御学分野
Journal循環制御
Volume28
Number3
Page170-174
Year/Month2007/9
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」冠動脈スパズムは, 異型狭心症の病因と考えられているが, その他の虚血性心疾患でも関与している可能性がある. 冠動脈スパズムは冠動脈の太い部分の異常収縮であるが, その原因の第一として血管平滑筋の収縮能の亢進が考えられている. 冠動脈平滑筋も他の血管平滑筋と同じく, 細胞内自由Ca濃度によりその収縮と弛緩が主に調節されており, したがってそれを上昇させるような病態が冠動脈スパズムの病態に関与すると考えられ, 多くの内因性の物質(ヒスタミン, カテコールアミン, アセチルコリン, セロトニン, トロンボキサンA2など)の上昇が, 冠動脈スパズムの原因として検討された. その後, 血管平滑筋の収縮弛緩の調節に細胞内自由Ca濃度以外の因子も大きく関与していることが明らかになり, 細胞内伝達物質であるdiacyl glycerol(DG)によって活性化されるprotein kinase C(PKC)の機能亢進が動脈スパズムの病態に関与することが報告された. さらに, G蛋白のRhoも冠動脈スパズムに重要な役割を果たしていることが明らかになった.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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