Japanese
Title高血圧と食塩感受性:交感神経活動亢進の重要性と中枢性機序
Subtitle総説
Authors古閑靖章, 廣岡良隆
Authors(kana)
Organization九州大学医学研究院循環器内科
Journal循環制御
Volume28
Number3
Page203-209
Year/Month2007/9
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」交感神経系は古典的には, 体位変換, 運動, 体液量の変化, 心理的ストレスに順応するため血圧を短期間制御するものとして考えられてきた1). しかしながら, 近年の研究結果から, 中枢神経系は高血圧を含む長期的な血圧調節にも寄与しており, 本態性高血圧症の発症にも関与していることが分かってきた2). ヒトの高血圧症の発症にも交感神経活動の亢進が主要な役割を果たしていることも多くの研究結果から示唆されている1). 例えば, 高血圧症患者では正常血圧者と比べ, 血漿ノルエピネフリン(NE)の増加, 血管床における末梢交感神経終末からのNE分泌亢進, 筋交感神経活動亢進, 心拍数増加等を認めることが知られている3). また, 高血圧症のリスクファクター(ストレス, 喫煙, 肥満, II型糖尿病)と交感神経活動の亢進の関連も報告されている1,4). 一方, 過剰な食塩摂取に伴う交感神経活動の亢進, 高血圧症の増悪についても数多くの報告がある. しかし, そのことを理解することは意外に困難であり, 機序から説明しようとすると, 不明な点が多いことに気付く.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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