Japanese
Title包括的循環平衡モデルの開発とその有用性
Subtitle特集 第28回総会シンポジウム『周術期循環管理の問題点とその対策:病態生理の統合的理解に基づくバイオニック医学』
Authors上村和紀*, 杉町勝*, 砂川賢二**
Authors(kana)
Organization*国立循環器病センター研究所先進医工学センター循環動態機能部, **九州大学大学院医学研究院循環器内科
Journal循環制御
Volume28
Number4
Page287-292
Year/Month2007/12
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」急性心筋梗塞や心臓外科手術後にみられる重症急性心不全において, 血圧・心拍出量・左心室充満圧は予後規定因子として重要である. 実際の循環不全管理においては, これらの血行動態指標の正常化を目的として輸液・心臓血管作動薬の投与・循環補助装置の導入などが図られる. この際, 治療によりもたらされる血行動態を正確に予測していくことは必要不可欠であり, 患者の予後改善にもつながる. このような背景から, 包括的な血行動態解析の枠組みが求められていた. 古典的な血行動態解析の枠組みとして, Guytonら1)が提唱した循環平衡理論がある. Guytonらは全循環を心肺部と体循環部の2区画に分け, それぞれの区画を, 右心房圧と心拍出量, および右心房圧と静脈還流量の関係で特性化した(図1). 心肺部の充填圧である右心房圧が上昇すると心拍出量は増加する(フランク-スターリング関係). この関係を表わした曲線を心拍出量曲線と呼ぶ.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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