Japanese
Title特集にあたって
Subtitle特集
Authors岡田和夫
Authors(kana)
Organization日本蘇生協議会, 帝京大学
Journal循環制御
Volume29
Number1
Page3-3
Year/Month2008/5
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
AbstractCPRガイドラインに関しては, ガイドライン本体や, CPRガイドラインの解説などこれまで沢山発表がある. 本特集では視点を変えて, 2010 CoSTR(ガイドラインの原本にあたる)が作成されつつある流れを, 「ILCOR 2010年までの道のり」「CoSTR 2010に向けて」で解説する. 蘇生科学はtransdisciplinary scienceとなりつつあるが, 一方でCoSTRはevidence evaluationの手法に忠実に従って作成されている. この2編の論文で2010 CoSTRの像が画ければと願っている. さらに日本が蘇生学で一歩リードしているのにCompression only CPRの実績と低体温療法がE-CPRの名でBLS, ALSの一手段となり臨床で応用が広がっている実績がある. 日本大学駿河台病院長尾先生と共にE-CPRの症例を多く経験している市立札幌病院鹿野先生に自験例を中心にまとめていただいた. これはE-CPRに注目しているアメリカのBecker教授(ReSS Co-Chair)がわざわざ日本に見学に来たほどの日本の誇る手技である. 心停止の状態に対して補助循環で心筋血流を確保しながら, この回路で同時に低体温を開始して脳・心筋を保護しようとする方式であり, 心停止で心拍再開が出現しても意識が回復しない時に軽度低体温を開始するという方式とは異なっている. ILCORのDomainはPre-Arrest Care, During Arrest, Post-Arrest Careと分けられているが, 相引教授はBLS, ALS, PALSでの共通の時点のPost-Cardiac Arrest SyndromeのDomain Projectメンバーである. BLS, ALSなどのTask Forceはこれまでにも解説されているが, Domain Projectは本邦ではまだ紹介されていない. CoSTR2010の作成ステップが理解できるようこのPost-Cardiac Arrest Syndrome Projectのメンバーの相引教授に解説していただくことにした.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords