Japanese
Title心臓疾患の画像診断:心エコー診断
Subtitle特集 心臓疾患の画像診断
Authors竹中克
Authors(kana)
Organization東京大学医学部附属病院検査部
Journal循環制御
Volume29
Number2
Page120-126
Year/Month2008/9
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract心エコー検査では, 心臓血管の形や動きを評価し, またドプラ法により血流速度を計測することが可能である. 一般には, 胸壁などの皮膚の上に探触子を置いて検査するが, 食道に経食道探触子を挿入すればより解像度の高い画像が得られる. 適応は心血管疾患のすべてで, 得られる情報量は極めて豊富である. にも拘らず, 我が国では通常の1回の心エコー検査の保険点数は880点=8800円であるが, 米国では一律ではないが5万円から最高額27万円と検査技術評価の彼我の差は大きい. 虚血性心疾患(狭心症, 心筋梗塞)の診断を例にとって心エコー検査を解説する. 心筋虚血(血液が足りない状態)の原因は, 冠動脈に狭窄・閉塞がある場合と無い場合とに分かれる. 後者は重症大動脈弁逆流が好例であるが, 心筋重量が大で酸素需要が高い一方で, 拡張期に大動脈内の血液が左室に逆流してしまうために冠血流が減少する, すなわち供給が低いことにより発生する(図1). さて, 冠動脈病変がある場合に, 心エコー法で心筋虚血を捉えるには, (1)冠動脈病変を描出する, (2)心筋血流の減少を把握する, (3)虚血による心筋収縮(および弛緩)異常を評価する, の3つの方法がある.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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