Japanese | |
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Title | 循環器研究の歩みと今後について |
Subtitle | 総説 |
Authors | 菅弘之 |
Authors(kana) | |
Organization | 国立循環器病センター研究所 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 29 |
Number | 2 |
Page | 132-136 |
Year/Month | 2008/9 |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 「はじめに」循環器とは, 個体の内部恒常性維持に不可欠な体液の内の主として血液の全身的体内循環を維持するポンプとしての心臓と配管としての血管から成る閉鎖系を意味する. 単細胞生物や少数細胞生物においては, 生存に必要な個々の細胞内部恒常性は, それらを取り巻く外部環境との間で物質の拡散, 取込, 分泌や熱交換等によって維持される. ところが, 多細胞生物になるにつれて, 多くのあるいはほとんどの細胞は外部環境からの距離が遠ざかり, 生存に必要な細胞内部恒常性は, 体表面や器官内面を通じての単なる物質の拡散, 取込, 分泌や熱交換等によっては維持出来なくなる. 循環器は, このような多細胞生物の生存にとって不可欠な個々の細胞と外部環境との物質の拡散, 取込, 分泌や熱交換等が可能となるように, それぞれの細胞が必要とする環境物質を呼吸器, 消化器などを通して取り込んだ後に, 血液などの体液によって全身の隅々にまでに行き渡らせ, 細胞が不要とする代謝物質や熱を呼吸器, 泌尿器などを通じて体外に排出したり, 細胞が産生する内分泌物質を, 必要な細胞に届けたりする役割を持つ. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |