Abstract | 平成20年2月20日から22日までの3日間, 第38回日本心臓血管外科学会学術総会が久留米大学医学部外科学主任教授青柳成明会長主催のもと, 福岡国際会場で開催されました. 今回のメインテーマは"エビデンスから新たなチャレンジ"で, 心臓血管外科領域においても, 急速な発展の時期は過ぎ, これまで突き進んできた心臓血管外科の結果を確認し, 新たな着実な発展を目指そうというものでありました. 現在の医療情勢に適したメインテーマであったと思われます. 学術総会においてはまず初日の朝からプレナリーセッションで4題の優秀演題が発表され, 同時に表彰と記念品授与も行われました. 内容はフォンタン手術の遠隔成績, 僧帽弁形成術, 心不全に対する人工心臓治療, 感染性大動脈瘤の演題でした. このセッションでは指定討論者も国内のトップクラスの著名な先生方がお引受け頂き, 内容の濃い討論が行え, また演者の先生方も注目されるセッティングであり, これからも若い先生方の発表の目標となるでしょう. シンポジウムは6つのテーマについて企画され, ステントグラフトを含めた弓部大動脈瘤の治療, 虚血性下腿潰瘍の治療戦略, 狭小弁輪に対する大動脈弁置換術, 重症心不全の治療, 虚血性僧帽弁閉鎖不全症, ファロー4徴症の遠隔期の問題点などでありました. |