Japanese | |
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Title | 心筋保護におけるニコランジルの役割 |
Subtitle | 特集 循環制御のモニター・治療の進歩 |
Authors | 原哲也, 澄川耕二 |
Authors(kana) | |
Organization | 長崎大学医学部麻酔学教室 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 31 |
Number | 1 |
Page | 22-27 |
Year/Month | 2010/7 |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 「はじめに」心筋虚血再灌流傷害の予防と治療は循環制御における重要な課題である. 虚血傷害の予防には心筋酸素需給バランスの維持が重要であるが, すべての心筋虚血を予防することは不可能であり, 虚血後の再灌流傷害を軽減する治療法が必要となる. ニコランジルは硝酸薬としての作用に加えプレコンディショニング(PC)効果を有し, 虚血性心疾患の管理に大きく貢献することが期待されている. 本稿ではプレコンディショニングから見たニコランジルの心筋保護効果について, 基礎研究の成果を踏まえ, 内科的管理と周術期管理にわけて論じる. 「プレコンディショニング」Murryらは, 先行する短時間の心筋虚血により耐性を生じ, 後の長時間虚血において心筋梗塞サイズの縮小効果が得られる現象を報告した1). 彼らはイヌの実験で, 先行する5分間4回の虚血により, 40分間の冠動脈閉塞による心筋梗塞サイズが, 対照群の25%に縮小することを明らかにした(図1). |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |