Japanese | |
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Title | 複雑系としての生体制御とその解明の必要性 |
Subtitle | 巻頭言 |
Authors | 杉町勝 |
Authors(kana) | |
Organization | 国立循環器病研究センター研究所循環動態制御部 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 31 |
Number | 2 |
Page | 89-89 |
Year/Month | 2010/10 |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 循環制御を含む生体の制御は, 極度に巧妙に作動し生体の恒常性を保っている. 生体制御の緻密さは驚くべきものであり, たとえばその制御の長さを考えれば, 我々が開発する人工物の制御をはるかに超える期間の恒常性維持を可能にしている. 原理的に生体の制御は自動制御であり, 誰かが介入することなく, ほぼ生体の一生にわたって制御を続けている. 一方で生体制御の機序を明らかにする研究に一歩足を踏み込むと, 生体制御の複雑さにさらに驚きを増すことになる. 近年の分子生物学の進歩はこのような制御系の構成要素を次々と明らかにしてきた. しかしながら, 我々の道筋はまだ遠い. 構成要素とその機能をもれなく同定するのと同時に, 複数の要素間の関係を定量的に統合する必要がある. これをすべての要素間について行う必要があることから, 膨大な自由度の制御系を再構成しなければ生体制御系の全貌を理解することはできない. なぜこのような複雑な制御系が必要なのであろうか. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |