Japanese | |
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Title | 未来へ向けての循環中枢制御研究 |
Subtitle | 特集 未来に向けた循環制御研究への期待 |
Authors | 廣岡良隆 |
Authors(kana) | |
Organization | 九州大学病院循環器内科 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 31 |
Number | 2 |
Page | 91-96 |
Year/Month | 2010/10 |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 「はじめに」高血圧の成因から標的臓器障害に至るまで交感神経系の活性化が重要な役割を果たしていることが注目されている1〜3). これは, 特に最近10年間の基礎動物実験から臨床研究での成績による. 従来, 高血圧の成因として動脈圧受容器反射など神経性機序は重要ではないという考え方が支配的であった. つまり, 血圧の短期的な調節機構としては重要であるが, 高血圧のような長期的な異常には腎臓の異常(圧-利尿曲線の異常)による体液量の増加, そしてwhole body autoregulationが主役をなしているとの考え方が主流であったからである4). この説は, 動脈圧受容器を除神経しても血圧変動は生じるが一過性の血圧上昇にとどまり平均血圧は正常となる観察に基づいている. 我々は脳内局所の遺伝子発現を変化させ, その部位での一酸化窒素や活性酸素のバランスを是正することにより, 無麻酔無拘束の状態でテレメトリー法を用いることにより高血圧モデルラットの全身血圧が交感神経系を抑制することによって慢性的に下がることを観察した5). |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |