Japanese | |
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Title | 神経体液因子からみた心不全病態―現状と今後の展望― |
Subtitle | 特集 未来に向けた循環制御研究への期待 |
Authors | 蔦本尚慶 |
Authors(kana) | |
Organization | 滋賀医科大学附属病院循環器内科病院 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 31 |
Number | 2 |
Page | 103-112 |
Year/Month | 2010/10 |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 「はじめに」心筋は虚血, 高血圧, 炎症などの種々の負荷がかかると, 心機能を保持するために種々の代償機序が働く. この代償機序には神経体液因子の亢進と心肥大がある. 神経体液因子は心筋のみならず全身の血管, 臓器に作用して, 運動耐容能低下, 不整脈, 突然死等のいわゆる心不全症候群の形成に関与する. 循環器系に限らず, 生体は様々な神経体液性因子によって巧妙かつ複雑に制御されホメオスターシスを保っている. これらの神経体液性因子は大きく分けて, 陽性変力作用, 陽性変時作用とともに, 血管収縮作用を有し, 心筋細胞にとっては肥大を惹起する方向に働く「心臓刺激因子」と, 変力作用, 変時作用はほとんど認められないか, 少し陰性に働き, 血管拡張作用を有すると共に心筋細胞肥大抑制作用や線維化抑制作用を有している, いわゆる「心保護因子」の2つに大別できる. 正常状態ではこれらの相反する作用の神経体液性因子のバランスが保たれているが, 一度心不全に陥ると, 初期には心拍出量を増加させ重要臓器への灌流圧を維持する為に, 心臓刺激因子が活性化され, 心不全を代償している. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |