Japanese
Title重度大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI) Hara H, Schwartz RS: Transcatheter aortic valve implantation in high-risk patients with severe aortic stenosis. Circulation Journal 2010; 74: 1513-7.
Subtitle文献紹介 I
Authors外須美夫
Authors(kana)
Organization九州大学医学研究院麻酔・蘇生学, 編集部
Journal循環制御
Volume31
Number2
Page156-156
Year/Month2010/10
Article抄録
Publisher日本循環制御医学会
Abstract大動脈弁狭窄症(AS)は近年高齢者に増加しており, その率は今後も増え続けると思われる. 現時点での重度ASに対する標準的治療は外科手術であるが, 最近, 高齢者の重度ASに対する非手術的治療として, 経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)が導入され始めた. 本論文は我が国でも開始されようとしているTAVIについて概説したものである. 最初の経カテーテル留置用の大動脈弁はフランスのCribierが2001年に開発した. 弁はバルーンによって拡張するステンレススチール製のステント弁である. 大腿動脈からカテーテルを挿入して人工弁を大動脈弁の場所で拡張させる手技が用いられた. 現在は, Edwards SAPIENとSAPIEN XTの新型弁が使われている. Edwards SAPIENに関しては, 2009年の5月に1,038人の成績が発表され, 成功率90.1%で, 30日の死亡率8.5%と報告された. 米国のFDAはこれらの報告を受け, 2011年にEdwards SAPIENを認可する見込みである. 一方, 2004年にドイツのGrubeらが自己膨張型人工弁とCoreValve ReValving Systemを開発し, インドで臨床応用を始めた. CoreValve ReValving Systemの成績は, 2008年までに646人の患者に留置し, 成功率97%で, 死亡率1.5%, 30日後死亡率8%, MACCE9.3%と極めて良好である. 現在世界中で5,000人以上に実施されている. 現在は鎖骨下動脈からの挿入や, 外科的な人工弁挿入後の再狭窄に対する, valve in valve法も始まっている.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords