Japanese
Title胸骨圧迫のみの心肺蘇生法と人工呼吸ありの心肺蘇生法について Rea TD, Fahrenbruch C, Culley L, et al: CPR with chest compression alone or with rescue breathing. N Engl J Med 2010; 363: 423-33.
Subtitle文献紹介 II
Authors野々木宏
Authors(kana)
Organization国立循環器病研究センター, 編集部
Journal循環制御
Volume31
Number2
Page158-158
Year/Month2010/10
Article抄録
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「要約」: 消防司令台による口頭指導で胸骨圧迫のみのCPRと標準的なCPRでは, 生存退院率に差はなく, 心原性や心室細動例では, 胸骨圧迫のみのCPRが良好な傾向を示し, 人工呼吸の重要性が低いことが示された. 消防司令台による口頭指導で, 胸骨圧迫のみの心肺蘇生法(CPR)は標準的なCPRに比べ生存率を向上させるか検討を行った. 18歳以上の院外心停止例に対して, 口頭指導により無作為に胸骨圧迫のみと標準CPRを振り分けた. 一次アウトカムとして生存退院率, 二次アウトカムとして神経学的改善が良好であることとした. 1941例を無作為に2つの方法(胸骨圧迫のみ981例, 標準CPR960例)に振り分けられた. 生存退院率は, それぞれ12.5%と11%, 良好な神経学的改善度は14.4%と11.5%と有意差はなかった. 心原性心停止では, 生存退院率は15.5%と12.3%, また電気ショック可能例では31.9%と25.7%と, 胸骨圧迫のみの方が良好な傾向を示した(p=0.09). 院外心停止に対する胸骨圧迫のみのCPRの効果が無作為比較試験で示された. ただ, 方法が2000年ガイドラインによる胸骨圧迫と呼吸の比が15:2である点が, 現行の30:2の効果が不明な点である.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords