Japanese
Title口腔内装具治療と経鼻的持続陽圧呼吸: 無作為プラセボ-対照試験 Arab G, Lobbezoo F, Hamburger HL, et al: Oral appliance therapy versus nasal continuous positive airway pressure in obstructive sleep apnea: A randomized, placebo-controlled trial. Respiration 2010 Oct 20. [Epub ahead of print]
Subtitle文献紹介
Authors公文啓二
Authors(kana)
Organization近畿大学医学部奈良病院救命救急科, 編集部
Journal循環制御
Volume31
Number3
Page217-218
Year/Month2010/12
Article抄録
Publisher日本循環制御医学会
Abstract<要約>軽度/中等度の閉塞型睡眠時無呼吸の治療において下顎前方変位装具とnCPAPの効果は同等である. 閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の治療において下顎前方変位装具(mandibular advancement devices: MADs)の効果についてこれまで無作為比較試験は取り組まれてきたが, 通常のコントロール条件では頻回に経鼻的持続陽圧呼吸(nCPAP)がMAD治療より優れているとされてきた. しかしこれらの研究の大半はnCPAPのみ滴定されておりMADは滴定されていない状態で比較されていた. 両治療器具間のバイアスのかからない比較をするためにはMADも客観的に滴定しておくべきである. 本報告は, 滴定されたMADの治療効果とnCPAPの同様の効果および口腔内プラセボ装具の効果を比較することを目的とした. 64人の軽度/中等度のOSA(52.4±9.6歳)を無作為に3群(MAD, nCPAPおよびプラセボ装具)に振り分けた. すべての患者から病院で行った2回のポリソムノグラムの記録を得た. ひとつは治療前でありもう1つは治療開始後約6ヵ月後であった. 治療前から治療後の無呼吸低呼吸指数の変化(ΔAHI)は3治療群で有意に異なっていた(ANCOVA; p=0.000). MADとnCPAP治療のΔAHIには有意差は認められなかった(p=0.096). 軽度/中等度のOSAの治療において治療用具の滴定を客観的にすればMADとnCPAPの治療効果には差はない.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords