Japanese
Title酸化ストレスにおけるendothelial progenitor cellsの機能
Subtitle特集 心・血管系における炎症と再生
Authors今西敏雄
Authors(kana)
Organization和歌山県立医科大学循環器内科
Journal循環制御
Volume32
Number2
Page71-75
Year/Month2011/8
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」血管内皮前駆細胞(endothelial progenitor cells: EPCs)とは, 未分化で分化能・増殖能に富み, 血管内皮へ分化し始めた細胞(血管の幹細胞)である. 1997年浅原ら1)により成人の末梢血から初めてEPCsがCD34陽性細胞として発見されて以来, EPCsの生物学的動態に関する研究が進み, 今日ではEPCsの臨床的重要性が深く認識されている. 最近では, 虚血性心疾患患者に対する血管内皮細胞移植治療の臨床応用が始まっている. しかしながら, この治療の対象となる患者の多くは, 健常者に比してEPCs機能が低下しており, 血管再生治療の効果にも限界があると考えられる. 再生医療の観点から, 骨髄由来のEPCsの機能低下の病態的機序の解明および, それに対する治療法の確立が望まれる. 「EPCsの細胞生物学的特性」従来, 骨髄由来血液幹細胞として認識されていた末梢血CD34陽性細胞はin vivo内皮細胞培養系において, 血管新生能や血管内皮細胞成長因子(VEGF)に対する増殖能, 遊走能を有すること, またin vivo虚血動物モデルにおいて本細胞を投与すると局所血管形成部位に集積し, 新生血管構築に貢献することから, 生体内EPCsの存在1)が明らかになった.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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