Abstract | 「Silber S, Windecker S, Vranckx P, et al: Unrestricted randomised use of two new generation drug-eluting coronary stents: 2-year patient-related versus stent-related outcomes from the RESOLUTE All Comers trial. Lancet 2011; 377: 1241-7. 」【背景】RESOLUTE All Comers trialの結果, 1年間のステント関連エンドポイント(心臓死, 標的血管領域心筋梗塞, TLR)に関して, Resolute (zotarolimus-eluting stent)はXience V (everolimuseluting stent)と対し非劣性であることが示された. しかしながら, ランダマイズ試験で新世代薬剤溶出性ステントの長期有効性, 安全性を示した報告は少ない. そこでRESOLUTE All Comers trialの2年後の成績を報告する. 【方法】2.25〜4.0mmの冠動脈の一枝以上に50%以上の狭窄を有するヨーロッパ, イスラエルの17施設の2,292症例をResoluteあるいはXience Vに割り付けた. 標的血管および病変数, また留置するステント数は制限しなかった. 2年後の, 有効性, 安全性について, 患者関連の複合アウトカム(総死亡, 心筋梗塞, 血行再建)とステント関連の複合アウトカムの観点から評価した. 【結果】1,140例がResolute群, 1,152例がXience V群に割り付けられ, それぞれ1,121例と1,128例が2年間追跡された. 患者関連複合アウトカム(231例[20.6%] vs 231例[20.5%]; p=0.958)とステント関連複合アウトカム(126例[11.2%] vs 121例[10.7%]; p=0.736)は2群間で有意差を認めなかったが, ステント関連のイベントの割合は患者関連イベントよりも低い傾向にあった. 【総括】2つの新世代薬剤溶出性ステントの有効性, 安全性は2年後にも維持されていた. 重症かつ複雑な病変の治療を行った症例で, 患者関連イベントがステント関連イベントを大幅に上回ったことから, 長期間のフォローアップにおいては, 最適な二次予防が, 特異病変にどんな新世代薬物溶出性ステントを選択するかと同程度に重要であると言える. |