Japanese
Title心不全治療としての腎神経アブレーション
Subtitle特集 心不全における神経性呼吸循環制御機構と新たなる治療への挑戦
Authors熊谷裕生, 尾田高志, 大島直紀, 山本浩仁郎, 武智華子, 渡邊篤史, 内田貴大, 只野裕己, 松原秀史, 千田将光
Authors(kana)
Organization防衛医科大学校腎臓内分泌内科
Journal循環制御
Volume32
Number3
Page149-156
Year/Month2011/12
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「交感神経系が血圧を上昇させるしくみ」 交感神経および迷走神経は, 心拍出量(循環血漿量)と末梢血管抵抗を増減することにより血圧や各臓器への血流量を瞬時にかつ精巧に調節している1〜4). 図1に, 中枢神経系が全身の交感神経活動を制御するメカニズムを示した(熊谷作成). 交感神経中枢である延髄吻側腹外側領域(えんずいふんそく・ふくがいそくりょういき, rostral ventrolateral medulla:RVLM)のニューロン(神経細胞)の電気活動亢進は, 脊髄の中間外側核の電気活動を亢進させる. 様々な高さの中間外側核から遠心性に出ていく末梢交感神経の電気活動が亢進し, 心臓, 腎臓, 細動脈などに作用して血管収縮, 血圧上昇, 循環血漿量の増加をもたらす. この図1を見ると, 本態性高血圧の第一義の原因は, 腎臓など臓器でなく, 中枢神経系にあるということが理解される. 慶應義塾大学腎臓内科の飯ヶ谷と昭和大学生理学の鬼丸らは, RVLMの交感神経中枢ニューロンと心臓交感神経が出ていく胸髄中間外側核との間の電気伝導を可視化すること(オプチカル・イメージング)に成功した5).
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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