Japanese
Title巻頭言 心房細動の包括的管理
Subtitle
Authors萩原誠久
Authors(kana)
Organization東京女子医科大学循環器内科
Journal循環制御
Volume33
Number1
Page1-1
Year/Month2012/4
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract心房細動は日常診療で一番多く遭遇する頻度の高い不整脈である. 高齢化に伴って発症頻度は増加し, 心原性塞栓症の原因となるため, 高齢化社会を迎えている我が国においては重要な課題である. 日本の統計では2005年が約70万人(有病率0.56%)であり, 2050年には100万人を超えると推測されている. 米国のフラミンガム研究やRegional Heart Studyでは, 心房細動の合併により脳塞栓症が約5倍増加し, 死亡率も約2倍増加することが報告されるようになり, 心房細動管理の重要性が再認識されるようになった. 心房細動は心房収縮機能の欠如, 僧帽弁逆流や頻拍誘発心筋症などにより心機能低下を来たし, 心不全を惹起する可能性がある. さらに心不全の合併は心房細動を誘発する. 私が医師になった初期の1980年代は心房細動を早期に停止させて, 洞調律を維持することが生命予後の改善にも重要であると考えられており, 抗不整脈薬を積極的に用いた洞調律維持療法を試みていた.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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