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Title | 血管平滑筋機能におけるフォスファチジルイノシトール3-キナーゼの役割 |
Subtitle | 総説 |
Authors | 木下浩之 |
Authors(kana) | |
Organization | 愛知医科大学医学部麻酔科学講座 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 33 |
Number | 2 |
Page | 83-87 |
Year/Month | 2012/8 |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 「要約」 フォスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)は多くの細胞内シグナル経路の上流に位置し, 心血管系の恒常性維持のほか, 代謝制御, 免疫機構, 血管新生や発ガンに関与することが知られている. 活性化PI3Kは, 細胞質から細胞膜へと移動(リクルートメント)し, 細胞膜上でその作用を発現する. 心血管系ではPI3KのうちクラスI PI3Kの作用が比較的よく知られ, セリン/スレオニンキナーゼ, チロシンキナーゼあるいはsmall GTPaseのアダプター蛋白や制御物質などPHドメインを持つ各種効果蛋白を活性化し, その典型がAktの活性化である. PI3K-Akt経路は, 血管内皮のほか血管平滑筋にも存在し, リモデリング, 高血圧や糖尿病などの心血管病態の発生に関わっている. 各種PI3K活性の特異性をうまく応用すれば, 薬物流出性ステントに見られるような, 本経路に関連する新しい治療の展開につながる可能性もあると考えられる. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |