Japanese
Titleプラザキサ(R)カプセル(日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社)
Subtitle薬剤紹介
Authors加藤隆児
Authors(kana)
Organization大阪薬科大学循環病態治療学研究室
Journal循環制御
Volume33
Number2
Page129-135
Year/Month2012/8
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「特徴」 抗凝固薬であるプラザキサカプセル75mg, 110mg(一般名:ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩)は経口投与可能な非ペプチド性の直接トロンビン阻害薬である. 本剤はプロドラッグであり, 経口投与の後, 消化管から吸収されるとエステラーゼによって活性代謝物であるダビガトランに変換される(図1)1). 本剤は「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」を適応症として2011年1月に承認され, a. 世界初の経口投与が可能な直接トロンビン阻害薬である, b. 非弁膜症性心房細動患者の脳卒中および全身性塞栓症の発症を抑制する, c. ワルファリンに対する臨床的有用性が示されている, d. 血液凝固能のモニタリングやそれに伴う用量調節が不要である, e. ワルファリンは作用のon-offに3〜4日間必要であり, 手術3〜4日前に断薬の必要があったが, 本剤は作用発現時間が短時間であるため, 手術や内視鏡の前後1日程度断薬で用量調整が行いやすい, f. ワルファリンは, ビタミンKを多く含む納豆や緑黄色野菜などの摂取制限が必要であるが, 本剤はビタミンKを含有する食物の制限がない, g. ワルファリンは肝臓で代謝酵素の影響を受けるため薬物相互作用(CYP2C9欠損者は要減量)があるが, 本剤の代謝はグルクロン酸抱合であるため, 相互作用が少ない, などの特性が示されている.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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