Japanese
TitleCoenzyme Q10と心筋代謝制御
Subtitle総説
Authors樫本温*, 熊澤光生*
Authors(kana)
Organization*山梨医科大学麻酔科学教室
Journal循環制御
Volume4
Number3
Page451-457
Year/Month1983/
Article報告
Publisher日本循環制御研究会
Abstract「1. はじめに」Coenzyme Q10(以下CoQ)はビタミンKまたはビタミンEによく似た構造をもち, これらの物質はpolyisoprenoid側鎖をもっているという特徴がある. CoQは好気的状態では酸化型として, 嫌気的状態では還元型としてミトコンドリア中に存在する. ミトコンドリアの主要な呼吸鎖はNAD dehydrogenase系からflavoproteinとcytochromeを通り, 還元当量は, H+または共有結合の水素として輸送される. すべての基質がNAD dehydrogenase系によって呼吸鎖につながっているわけではなく, succinate, glycerol 3-phosphate, acyl Co Aは直接flavoprotein dehydrogenaseにつながっている. CoQはflavoproteinとcytochrome Bのあいだに存在し, 還元当量の呼吸鎖における集合点である. また, ミトコンドリア中には呼吸鎖の他の成分に比べて量論的に非常に余分のCoQが存在している(図1). 電子はCoQからcytochromeの系列を通って酸素に流れる. CoQは, 1957年Craneら1)によって牛心筋ミトコンドリアより抽出されて以来, その生体に与える影響について数多くの臨床的, 基礎的研究がなされてきたが, 今なおその作用機序については不明の点が多い.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

【全文PDF】