Japanese
Title1. 脳循環の特異性
Subtitle特別講演 第5回循環制御研究会記録
Authors萩原彌四郎*
Authors(kana)
Organization*千葉大学医学部脳機能研究施設神経薬理研究部
Journal循環制御
Volume5
Number3
Page288-293
Year/Month1984/
Article報告
Publisher日本循環制御研究会
Abstract心臓は血液を一方向に至適の圧で規則正しく送り出すことを仕事としている器官であり, 肝臓はかなり多彩ではあるが, どの肝葉でもほぼ同じ仕事をしている器官である. これに対して脳は部位によって異なった機能を持ち, 各部位が時に協力し時に拮抗しつつ連携を保って, 全身の統御に当たっている器官である. したがって身体諸器官との機能の相異とともに, 脳内各部の機能の差異にも考慮を払う必要がある. これらの脳の働きを支える脳循環もまた身体諸器官の循環とは多少ならず異なった点を持ち, 同時に脳内各部位の循環も決して一様ではない. その特異性を形態学的ならびに機能学的な面から, それぞれいくつかに分けて検討してみた. 「1. 主として形態学の面から」「a. 栄養分貯蔵能力の欠除」造物主は人間の脳にできるだけ多くの機能を与えるために, 可能な限り多数の神経細胞をつめ込み, その細胞間を夥しい神経線維で結んだ. そのために脳が血流からの栄養分をとり入れ, これを貯わえる空間的余裕は極端に制限されている.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

【全文PDF】