Japanese
Title5. 脳動脈瘤手術時の人為的低血圧麻酔
Subtitleシンポジウム 脳外科手術の麻酔 第5回循環制御研究会記録
Authors野見山延*
Authors(kana)
Organization*北里大学(医)麻酔科
Journal循環制御
Volume5
Number3
Page338-343
Year/Month1984/
Article報告
Publisher日本循環制御研究会
Abstract「はじめに」人為的低血圧が臨床に応用されはじめて1), すでに40年近くになる. その麻酔領域における重要性は少しも衰えていない反面, 果たしてその方法が適当か否かについては疑問と考えられるような報告もある. 本文ではわれわれが行っている脳動脈瘤術時の低血圧を中心に人為的低血圧の理論および実際について述べることとしたい. 「1. 低血圧の目的」脳動脈瘤クリップ時の人為的低血圧の目的ならびに意義として2), (1)動脈瘤柄部クリップが容易となる, (2)母血管結紮を容易にする, (3)術中出血量減少, (4)脳血管スパスムを予防, などがあげられるが, 主たる目的は, (1)と(3), とくに(1)である. 動脈壁を拡張させることにより, 血流を減少させることなく壁の張力を低下させ, 外科的操作を安全に容易に行うことができる. また出血に際しても, 出血量と血圧は正の関係にあり, 灌流量と出血量は必ずしも相関しない. このことは乳房切断術時の低血圧麻酔において心係数が低下しないにもかかわらず, 血圧の低下が有意に出血量を減少せしめていることからもわかる3).
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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