Japanese | |
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Title | 急性心筋梗塞に伴う心不全に対するACE阻害薬の役割をご教示ください |
Subtitle | 質疑応答 |
Authors | 谷口興一 |
Authors(kana) | |
Organization | 群馬県立循環器病センター |
Journal | 循環制御 |
Volume | 17 |
Number | 1 |
Page | 135-136 |
Year/Month | 1996/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 急性心筋梗塞に伴う心不全の進行は, リモデリング(remodeling)と呼ばれる心室の構築の変化に起因する左室機能不全が, その要因でありますが, ACE阻害薬はこのリモデリングの進展を抑制して左室機能障害の進行を防止し, ひいては心筋梗塞患者の予後を改善するといわれています. そこで, 御質問の意向に沿って説明することにいたします. 1)リモデリングとは 心筋梗塞が発症すると, 壊死に陥った梗塞部心筋ばかりでなく, 非梗塞部の正常心筋にも形態上の変化が起こり, さらに, このような構築の変化は左室の拡大と肥大を招来し, 心室の収縮能と拡張能が障害され, 梗塞前の心室とは全く異なる様相を示すようになります. この著しい変容は心不全進行の要因となり, このような一連の変化は心室のリモデリング1)と呼ばれています. 心筋梗塞発症後の経過をみると, 冠動脈が閉塞して血流が杜絶し, 数時間に亘る重篤な虚血が持続すれば, その領域の心筋は不可逆的な壊死に陥って, 心筋の収縮能は消失してしまいます. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |