Japanese
Title虚血性MRの病態と手術手技
Subtitle第26回総会ワークショップ「まずは僧帽弁に強くなろう」
Authors夜久均, 土井潔
Authors(kana)
Organization京都府立医科大学大学院医学研究科心臓血管・呼吸器機能制御外科学
Journal循環制御
Volume27
Number1
Page16-21
Year/Month2006/3
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract虚血性僧帽弁閉鎖不全(虚血性MR)の定義としては, 広い意味では虚血性心疾患が基礎疾患として存在し, 弁尖の異常を伴わないすべてのMRを含むが, 一般的には乳頭筋断裂といった急性心筋梗塞(AMI)による心室の機械的構造破壊によるMRを除く, 機能的MRを指す. 「疫学」AMIに伴う虚血性MRはいったいどの位の頻度で起こるのだろうか? Bursiら1)はその地域で発生したAMI患者1,331人の内, 30日以内に心エコーがなされた773人についてMRの頻度を調べた(表1). MRが認められたのは実に50%であり, 軽度MRが38%, 中等度〜高度MRが12%であった. また中等度〜高度MRを認めた患者の内でも, 心雑音が認められたのはその3分の2であった. そして5年弱のフォローアップで中等度以上のMRは有意に死亡と心不全のリスクを上げることが示された(図1). またGrigioniら2)は虚血性MRの程度を僧帽弁逆流量(Mitral Regurgitant Volume)と僧帽弁逆流口面積(Mitral Effective Regurgitant Orifice Area;ERO)で評価したが, それらの指標でも逆流の程度が5年生存率と関係することを示した(図2).
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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